哲真の時事コラム

哲真です、時事に関することを中心に展開するブログです。

近年は非鉄メーカーが多い欧州への販売に力を入れている。

銅の加工は塊を引き延ばして、表面処理や切断を経て薄い板やシートに仕上げる。
生田産機の機械は半製品を作る粗削りの段階に位置する。
電子部品が精密化するほど半製品で不純物の少ない表面加工が重要になる。
様々な銅加工の機械を手掛けるが、中でも面削機と呼ばれ、銅の板の表面をカンナをかけるようにツルツルにする機械では国内シェアをほぼ独占する。
機械の内部には1~2メートルの筒状の工具が入っている。
工具に付いたギ ザギザの刃で銅の表面を滑らかにする。
生田産機の強みはこの面削機に徹底してこだわった点だ。
これまでは機械のみを手がけ、取り付ける工具は外部から調達していたが、内製に切り替えた。
筒状の工具の刃の部分にはダイヤモンドのように硬い超硬工具を取り付けてある。
伏見にある工場では熟練の職人が10時間をかけて銀を溶かしたろうで一つ一つ刃となる部位を取り付けていく。
まさに一点物の受注生産だ。
工具の刃を研ぐ機械も生産する。
加工機、工具、刃を研ぐ機械の3点を取りそろえる。
加工のエキスパートとして国内の主要銅メーカーの大半と取引する。
国内で高いシェアを占めることに満足せず、海外開拓に力を入れる。
ニッチな事業であるため、国内での右肩上がり の成長は見込めないためだ。
海外では高品質の加工機の普及はこれからだ。
従来も輸出してきたが、機械や工具の整備も必要で現地に拠点がないと対応できない。
2002年に中国・蘇州に工場を構え、主に現地の銅メーカー向けの機械を供給している。
近年は非鉄メーカーが多い欧州への販売に力を入れている。
トルコに進出し、5月にイスタンブール近郊に工場を開設した。
同国を選んだのはコストと欧州への距離の近さだ。